近くの動物火葬場を探すにはどうすれば?公営の火葬場について知っておきたいこと

心構えがない状態でペットが死んでしまった場合、どのように対応すればよいのか、火葬場はどのようにして探せばよいのか、戸惑ってしまうのではないでしょうか。

本記事では、ペットが死んでしまったときに取るべき手順や公営火葬場の探し方、民営公営の火葬場の違いを解説します。

目次

大切なペットが死んでしまったら

ペットの火葬を執り行うまでの間、ペットのご遺体を安置する必要があります。

安置するための手順は以下の通りです。

まずは、ペットシートやビニールの上に遺体を移動して寝かせ、手足を優しく折りたたんで、丸まったような体勢にします。

死後硬直は亡くなった直後から進行し、徐々に遺体の姿勢を変えづらくなってしまいます。綺麗な姿で見送ってあげるためにも、上記はできるだけ早く行うことがおすすめです。

つぎに、湿らせたガーゼやタオルで汚れた部分を拭き、ブラシで毛並みを整えましょう。

さいごに、ご遺体を段ボールや箱に安置します。大型犬が入る大きな箱がない場合は、タオルやブランケットで包むだけでも構いません。

ご遺体を安置する箱には、遺体を入れる前に新聞紙、ドライアイスの順に敷き、その上からタオルやブランケットで包んだご遺体を入れます。ドライアイスがなければ、保冷材でも構いませんが、どちらの場合も直接ペットのご遺体には触れさせないようにしましょう。

一般的に腐敗は腸から始まるとされているため、お腹と背中、鼻からの出血を防ぐために頭と首元には追加でドライアイスや保冷剤を設置することをおすすめします。

亡くなったペットが犬のときにすること

亡くなったペットが犬の場合は、役所に死亡届を提出する必要があります。

なぜなら、狂犬病のワクチン接種義務があり、市区町村に飼い犬として登録をしているためです。届出を出さなければ20万円以下の過料の恐れがあるため、死亡届は忘れずに提出しましょう。

期限は亡くなった日から30日以内です。

亡くなったペットの搬送方法

小型のペットは箱に入れたり、抱えたりして運搬できますが、中型や大型のペットを運ぶことは難しいでしょう。そこでこの章では、ご遺体の運搬方法を解説します。

ペットを入れられる丈夫な箱が用意できない場合は、大きな布やビニールシートでも構いません。

丈夫な棒があれば応急担架を作ることをおすすめします。

棒がない場合は、ペットを載せた布やブルーシートの両端を2〜4名で持ち上げて運んでください。

その際、内出血が起きてしまい、血や体液が出る可能性もあります。

ペットの下にペットシートを引いておくことがおすすめです。遺体は繊細であるため、慎重に運んでください。

ペットの火葬はいつ頼めばよいか

ペットの火葬は、亡くなってから2〜3日以内に行われる傾向にあります。

季節ごとに誤差はありますが、遅くとも4日以内に火葬をすることが一般的とされています。そのため、ペットが亡くなった日、もしくは翌日には葬儀社や火葬場に連絡しましょう。

夏場は特にご遺体の腐敗が早く進みます。

別れを惜しむ気持ちもありますが、きれいな姿で見送るためにも、なるべく早めに火葬してあげましょう。

ペット火葬場は「公営」と「民営」の2種類がある

ペットの火葬場には、「公営」と「民営」の2種類があります。

どちらを選ぶべきか、迷う方のためにそれぞれの特徴と、メリット・デメリットを解説します。

①「民営」のペット火葬場の特徴

「民営」の火葬場は主に、霊園や寺院が運営をしており、火葬に際しては、複数のプランから希望する形態を選べることが特徴です。

火葬のプランには、立会火葬・一任火葬・訪問火葬があります。

立ち会い火葬とは、霊園や寺院に赴き、ペットの火葬に立ち会う形の火葬形態です。お骨拾いや返骨を希望する場合には、この形態を選ぶことをおすすめします。

一任火葬とは、ペットの遺体を葬儀社や霊園・寺院に引き渡し、立ち会いをせずに火葬をしてもらう形態です。仕事が忙しく、見送ってあげられる時間がないときに、スタッフや僧に代わりに見送ってもらえます。

ただし、火葬場次第では他のペットと一緒に火葬される場合もあるため、返骨を希望する場合は事前に個別火葬をしてもらえるか確認しましょう。

訪問火葬とは、指定した場所に火葬炉を積んだ車を用意してもらい、その場で火葬してもらう方法です。

大型なペットで移動が難しい場合や、思い出の場所で荼毘に付したい場合におすすめです。

「民営」ペット火葬場のメリット

「民営」のペット火葬場を利用するメリットは、希望するお別れの仕方に合わせてプランを選べることです。

プラン次第ですが、ある程度費用を抑えつつ供養し、葬儀を設けてお別れの時間を作ることが可能です。

個別の火葬では返骨してもらえるプランもあるため、火葬後は飼い主の望む形で供養を行えることもメリットの1つです。

きちんとお別れしたい方には「民営」のペット火葬場がおすすめです。

「民営」ペット火葬場のデメリット

「民営」のペット火葬場を利用するデメリットは、葬儀にかかる費用が高いことです。

プランの種類が豊富であるため、費用が低く設定されているプランもありますが、それでも「公営」に比べると、少し費用が高い傾向にあります。

費用を最小限に押さえたい方は「公営」の火葬場を利用することをおすすめします。

もうひとつのデメリットは、葬儀業者次第でサービスの内容がバラバラであるという点です。
多くの葬儀社は複数のプランを用意しており、お迎えが必要か、葬儀をするのか、火葬に立ち会うかなど細かい内容ごとに費用が変わります。

希望した葬儀の形に近くの葬儀社では対応できない場合もあるため、万が一の場合に備えて事前調査をしておくことは、納得のいくお見送りをする上で重要です。

②「公営」のペット火葬場の特徴

「公営」のペット火葬場の特徴は、自治体が運営しているという点です。

人間の火葬と同じ施設で行っている場合もあれば、ペットのみを取り扱っている火葬場、清掃事務所の一角で火葬する自治体もあります。

自治体のホームページで火葬場を案内をしていたり、自治体の清掃事務所で引き取り方法を案内していたりします。

万が一自分の住む自治体で見つからない場合は、他の自治体の方でも受け入れている火葬場もあるため探してみてください。

「公営」の火葬場を利用する場合は、火葬場や清掃事務所に引き渡し、一任で焼却してもらうケースがほとんどです。

「公営」ペット火葬場のメリット

「公営」のペット火葬場を利用するメリットは、費用を抑えられる点です。

火葬がメインのためサービスやお別れの時間が無い分、費用が安く済む傾向にあります。

「民営」のペット火葬場は、ペットの大きさごとに費用が大きく変わる場合もありますが、「公営」のペット火葬場は、大きさごとの追加料金がさほど高くない傾向にあります。

そのため、火葬だけで十分な場合、費用をできる限り抑えたい方は「公営」のペット火葬場がおすすめです。

「公営」ペット火葬場のデメリット

「公営」のペット火葬場には、飼い主目線でのサービスはありません。

ペットは亡くなった後、法的にはモノとして扱われるため、火葬場では、焼却処理のような対応をされてしまう場合があります。

そのため、飼い主に対する労いの言葉や、ご遺体の丁寧な取り扱いへは期待しないようにしましょう。

また、多くの自治体は合同火葬の形態をとっています。合同火葬では、火葬後のご遺骨が、どのペットのものか分からないため、返骨を受けることができません。

きちんとお別れしたい、ペットを最後まで丁寧に扱ってあげたい、火葬後にお骨を持って帰りたいと考える方にはおすすめできない方法です。

また「公営」のペット火葬場は犬と猫のみを扱っている場合が多いため、他の種類のペットを飼っている方は、火葬に対応してくれるか、事前に電話やインターネットで確認しておきましょう。

「公営」のペット火葬場の探し方

「公営」のペット火葬場は、インターネットで簡単に探せます。

多くの場合「地域名 ペット火葬場 公営」と検索すれば出てくるほか、自治体のホームページで、その地区にある火葬場を複数掲載している場合もあります。

万が一お住まいの自治体に火葬場が見つからない場合は、近隣の自治体のホームページも探してみましょう。

別の自治体でも受け入れを許可している火葬場もあります。

自治体次第では、人間用の公共の火葬場にペット用の火葬場が併設されている場合もあるため問い合わせてみましょう。

ペット火葬場には2種類の火葬方法がある

ペットの火葬が初めての方は、どのようにペットが火葬されるのか、分からない方もいるでしょう。

この章では、ペットの火葬方法について、2種類を紹介します。

火葬の方法について知らなければ、返骨が受けられない場合もあるため、参考にしていただければ幸いです。

①個別火葬の特徴

個別火葬は、ペットのご遺体を個別で火葬する火葬方法です。個別火葬には、立会個別火葬と一任個別火葬があります。

立会個別火葬とは、自分のペットだけを火葬する方法で、ご自身やご家族など会葬者の参列が認められています。

一任個別火葬では、同じように自分のペットだけを火葬しますが立ち会いはできず、火葬から骨上げまでを火葬場にお任せすることをいいます。

どちらも他のペットの骨と混ざってしまわないため、返骨してもらえる場合が多く、大切なペットの遺骨を残せることがメリットです。

ただし、返骨を行っているかは、火葬社ごとに異なるため、事前に問い合わせを行っておきましょう。

②合同火葬の特徴

合同火葬では、ペットのご遺体は他のペットと一緒に荼毘に付されます。公営の火葬場では、多くの場合、合同火葬が採用されています。

この方法では、火葬後のご遺骨が他のペットと混ざってしまうため、骨上げや返骨はできません。

火葬した後の骨はそのまま、他のペットと共同で入る合祀へと埋葬されます。

日程の調整をする必要がないため、素早く火葬ができる点がメリットですが、しっかりお別れしたい方は物足りないと感じてしまう可能性があります。

まとめ

大切なペットが急に死んでしまった場合、できる限り早く処置をしてあげることが、ペットを綺麗な姿で見送るためには最も重要です。
ペットを安置する手順や、火葬に関して不安な方は、お気軽にペットライフサポートまでお問い合わせください。