逃げ出したポニー

昨年のことですが、東京都渋谷区で、
ペットショップからポニーが逃げだし、
夜の街を歩き回るということがあったそうです。
ポニーちゃんは大学の敷地内で草を食べているところ発見され、
無事に保護されたとのことでした。

 

ポニーとは、特定の馬の種類を指すわけではありません。
肩までの高さが147cm以下の馬の総称をポニーといいます。
日本では木曽馬という、がっちりとした体系の馬が有名ですね。

 

イギリスでは、産業革命の頃から近年まで、
ピットポニーと呼ばれる馬が働いていました。
ピットとは、鉱山や立坑といった意味で、
炭鉱で働くポニーたちをそう呼んだのでした。
生まれて1度も日の光を浴びることなく、一生を終える仔もいたそうです。
基本的に短命であったのは、労働環境のせいもあったのでしょう。
動物福祉運動の高まりとともに、ピットポニーの保護は進み、
1999年には最後のピットポニーが引退することになりました。

 

現在では乗馬や輓馬として活躍するポニーたちですが、
冒頭の様にペットとして暮らす仔もいるようですね。
ペットショップでどのように過ごしていたのかはわかりませんが、
逃げ出したポニーの目には、外の世界はどんなふうに映ったのでしょうか。
ピットポニーのような過酷な環境から、
やむにやまれず逃げ出したのではなくて、
ほんの少し、外が気になっただけであれば良いなと思います。

 

 

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元記事:「テレ朝news」
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000090203.html